フォトエッセイ『猫だって……。』 佐竹茉莉子 読み聞かせタイムにもおススメ

フォトエッセイ

tempoが図書館をうろうろしていると、本に呼ばれることがあります。

この本もその1つ。

猫だって……。

『猫だって……。』   (出展:Amazon)

哀しい表情をした猫が見上げています。
何か訴えたいことがあるのかな?

さぁ、ページをめくってみましょう。

tempoが(自由に)選ぶ、BEST3

甲乙つけがたい物語ばかりですが、あえて3つ選んでみました。

第3位 猫だって・・・ありのまま愛されたい

サビ猫のちゃんのお話。

2歳くらいまでは、自転車置き場の陰をうろついて、夜は自転車のかごの中で寝ていた。

外で暮らすのは酷すぎると、保護猫ラウンジに連れてこられ、里親探しが始まった。

手を挙げたのは、今のおうちのパパ。

パパは、足先の欠損や膜がかかっている右目をハンディと捉え、ハンディがあるからかわいそうと思ったのではなく、ハンディもひっくるめて、すべてがかわいいと思ったそう。

猫同士だったら全然気にしないことを、ニンゲンってよく「不幸な猫」とか「可哀そうな猫」ってレッテル貼るから。

この一文には、がーんと頭を打ちのめされたような感覚を覚えたよ。

そうよね、そうだよね。

レッテル貼るのは、いつだって人間。

すべての命に個性があって平等で尊い・・・一人一人のニンゲンが持ち合わせたいこと。
そうなったら、世の中や社会が、ほんわかふんわり、生きやすく変わっていくのかな。

第2位 猫だって・・・・・・ 邪魔な命なんかひとつもない

この本の表紙を飾っている、白地に茶色のまだら模様がある、ちくわくんの話。

居候していた牧場のオーナーに見つかって「保健所行き」を宣告されたが、バイトのお姉さんが必死に電話をかけまくって行先を探してくれた。

命の期限のギリギリのタイミングで、里山カフェをやってる麻里子さんが「連れておいで」と言ってくれた。

3歳過ぎのオス猫で、これまで一匹狼で暮らしてきた放浪猫だから、先住のここにいる猫たちとうまくいくか心配されていた。
けれど、平和を乱すようなことはしないことがわかり、2週間後、広い猫小屋に出してもらった。しばらくたって、外にも出してもらった。

安心したのかへそ天で眠ってる。
いつのまにやら、里山カフェの人気者に?!

邪魔な命なんてひとつもないよね?

ぐっと胸をつかまれる言葉・・・

第1位 猫だって・・・・・・みんなの笑顔がうれしい

トラ猫のニケくんの話。

靴箱に入れて捨てられいたところを拾ってくれたのが、今のママ。

保護猫活動やミルクボランティアをしているそう。

他にもママは、アニマルセラピー活動にも参加しているから、ニケを介護施設や児童施設への慰問に連れて行くとのこと。

セラピー動物のほとんどは犬なのだけれど、ニケはフレンドリーでおっとりしていて好奇心旺盛で、健康なので、セラピー猫にうってつけなんだって。

預かり仔猫のお世話もして、ママを助けている。

みんなの笑顔が大好きだから、訪問セラピーも保育士も、天職だと思ってる。

天職だと思える役割に出会えて何よりだわ~!

幸せね。

『猫だって……。』の概要

フェリシモ猫部で好評連載中の著者ブログ「道ばた猫日記」に登場し、反響を集めた個性派猫たちを中心に、それぞれの猫生・暮らし・生い立ちを猫目線で綴る22の愛情物語。

どの物語も、心打たれるエピソードばかりです。

登場する猫とそのエピソード

目次は次の通り。

  1. いっぱいおしゃべりしたいことがある(モコ)
  2. ちゃんと家族の一員さ(虎ノ介)
  3. 邪魔な命なんてひとつもない(ちくわ)
  4. ずっとの我が家がほしい(たま)
  5. 愛されたら愛され顔になる(ゆめ)
  6. 初恋の彼をわすれない(まだら)
  7. ありのまま愛されたい(楓)
  8. みんなの笑顔がうれしい(ニケ)
  9. さびしさをこらえる時もある(虎之介)
  10. 十猫十色(チャイ&小太朗)
  11. 郷に入らば郷に従う(ゴン)
  12. 秘密をもっている(ネロ)
  13. 穏やかに年をとりたい(ウギャー)
  14. ワイルドを楽しみたい! (ネコ助)
  15. 最後まで人を信じてる(リオ)
  16. 約束を守り続ける(しずか)
  17. 自慢したいパパがいる(ジュニア)
  18. 捨てられないものがある(まんぷく)
  19. 愛をつないで生きていく(ナデシコ&ヤマト)
  20. やさしい人のそばがいい(ミケ)
  21. しあわせになりたい(シジミ)
  22. それぞれのドラマを生きている(マツコ)

どの物語も、それぞれの背景があって、ドラマがあって、まさに、十猫十色!

著者はこの方、佐竹茉莉子さん

著者は、佐竹茉莉子さん。
フリーランスのライターで、町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信しておられます。
写真に写っているどの猫も、表情豊か!
Instagramでも、素敵な写真に出会えます。

その他情報・・・出版社、発売日、ページ数等

  • 出版社 ‏ : ‎ 辰巳出版 (2017/12/7)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2017/12/7
  • 単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎ 144ページ

まとめ 『猫だって・・・・・・。』 読み聞かせもできそう

『猫だって・・・・・・。』   画像はお借りしました

猫だって、十猫十色

猫だって、愛をつないで生きていく

猫だって人と同じ、幸福の形はたくさんあるはず

懸命に生きる小さな命と、その命を守ろうとする人たちの優しい物語。
猫は、どんな運命も潔く受け入れて懸命に生きてます。

これらの様子が、”猫の語り”として綴られています。
小さなお子さんにも読み聞かせで聞いてほしい1冊。

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