『ぼくのねこ ポー』岩瀬成子作 松成真理子絵 親子でじっくり読みたい一冊 猫絵本

絵本
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やさしい絵と繊細な感情表現が魅力的な絵本、『ぼくのねこ ポー』を紹介します。

『ぼくのねこ ポー』 あらすじ

ぼくのねこ ポー (出典:Amazon

ぎゅーっと猫を抱きしめる少年。

まんまるな目でこちらを見る猫。

少年と猫の間にはどのような気持ちの通い合いがあるのでしょうか?

放課後クラブが終わった学校からの帰り道。白い家の近くでねこを見つけた。つれて帰りたいなと思ったけれど、お母さんは「だめ」っていうかもしれない。
そのとき、ぽつっとぼくの首に雨があたった。雨がふりだしたら、ねこがびしょぬれになってしまうと思って、家につれて帰った。お母さんは「すてねこなら飼ってもいいけど」といって、ねこに心当たりがないか白い家の近くにたずねにいった。でも、誰もねこのことは知らなかった。ぼくは、ねこに「ポー」という名前をつけた。
ぼくのクラスに森あつしくんという子が転校してきた。森くんと仲良くなって話していると、「家族は両親と妹と、それからねこ」といった。そして森くんは、「だけど、ねこがね、いなくなっちゃったんだよ」とつらそうな顔をした。ぼくはなんだかむねが急にドキドキしはじめた。「しんぱいだね」といったけど、どんなねこ? とは聞かなかった。どんなねこか、知りたくなかった……。
少年の心の機微を丁寧な筆致で描いた幼年童話。

出典:Amazon

おすすめポイントは、丁寧に描き込まれた絵

tempo的おすすめポイントは、丁寧に描き込まれた絵!

その場に居合わせているような物語に加え、猫や子どもの表情を伝える絵もふんだんに描かれています。

その表情を見て、子どもや猫がどのような気持ちなのかを感じとる事ができるでしょう。

読者は、主人公に自分を重ねて読むことができます。

著者について

作者 岩瀬成子 さん

1950年、山口県に生まれる。『「うそじゃないよ」と谷川くんはいった』(PHP研究所)で小学館文学賞と産経児童出版文化賞、『あたらしい子がきて』(岩崎書店)で野間児童文芸賞、『きみは知らないほうがいい』(文研出版)で産経児童出版文化賞大賞、『わたしのあのこ あのこのわたし』(PHP研究所)で児童福祉文化賞出版物部門を受賞。その他の作品に、『地図を広げて』(偕成社)、『もうひとつの曲がり角』(講談社)などがある。

絵 松成 真理子 さん

1959年生まれ。イラストレーター、絵本作家。『まいごのどんぐり』(童心社)で児童文芸新人賞、『さくらの谷』(文・富安陽子/偕成社)で講談社絵本賞、紙芝居『うぐいすのホー』(童心社)で五山賞奨励賞を受賞。絵本の作品に、『じいじのさくら山』(白泉社)、『ぼくのくつ』(ひさかたチャイルド)、『たなばたまつり』『きんぎょすくいめいじん』(以上、講談社)などがある。

本の情報

  • 出版社 ‏ : ‎ PHP研究所
  • 発売日 ‏ : ‎ 2024/3/5
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 80ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4569881629
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4569881621
  • 寸法 ‏ : ‎ 21.6 x 15.3 x 1.2 cm

まとめ 

● その場に居合わせているかのような物語展開
● 登場人物の心の機微まで表現した絵
● 主人公に自分を重ねて読むことができる

子どもの内面を見事に描いた物語。

子どもに読み聞かせたい一冊。

もちろん、大人の絵本タイムにもぴったり。

本を閉じた後、その余韻に浸るのも、楽しみ方の一つでしょう。

ぜひ、お手にとってごらんください。

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