クリスマスが近づくと、大切な人へ「どんな贈り物をしようかな」と考える時間が増えていきます。
アクセサリーや雑貨もいいけれど、今年は 心にそっと灯りをともす“物語のプレゼント” を贈ってみませんか?
猫が主人公の絵本には、
しなやかさ、やさしさ、孤独、あたたかさ、そしてユーモア——
私たちが生きていくうえで感じる感情が、ぎゅっと詰まっています。
読み聞かせにも、自分へのごほうびにも、子どもと穏やかに過ごすクリスマスの夜にもぴったり。
本記事では、クリスマスプレゼントとして特におすすめしたい“猫の絵本”を厳選して5冊紹介します。
読み終えたあと、胸の奥に小さなあかりが灯るような作品ばかりです。
大切な誰かに、そして自分に、絵本の時間を贈りませんか。
クリスマスに贈りたい 猫の絵本5選
昨年紹介した『ねこさんかぞくのクリスマス』 も、読者の方から反響が大きかった作品です。
クリスマスまでの12日間をねこさんかぞくと一緒に楽しむアドベントカレンダー形式のしかけ絵本。
▼こちらから読めます。
今年は、2025年11月に発売された新刊から、これまで読み継がれてきた長く愛される名作まで5冊を選びました。
お気に入りの一冊が見つかるでしょうか。
ノラネコぐんだん クリスマスさがしえブック
クリスマスの夜を、探す楽しさで盛り上げる一冊。

ノラネコぐんだん クリスマスさがしえブック (出典:Amazon)
「さがしえ(ウォーリーをさがせ!のような“探す絵本”)」形式の “さがしえブック” シリーズの 第4弾 で、テーマは「クリスマス」!
絵本の中には、にぎやかな冬/クリスマスの風景が広がり、読者(子どもも大人も)が “さがす楽しみ” を通じて、ページを何度もめくりたくなる構成です。
今回の限定版は、クリスマス特典として「ネイビー地のもこもこポーチ」がついており、マフラー部分やノラネコの顔がサガラ刺繍、ファスナーには雪だるまとノラネコのチャームなどの装飾付き。ギフトにも映える豪華仕様。
クリスマスの雰囲気がたっぷりの絵本・探し絵本。「読む」だけでなく「探す」「見つける」楽しさもあり、子どもはもちろん、猫好き、大人にもワクワク感を与えてくれる一冊です。
- 出版社 : 白泉社
- 発売日 : 2025/11/4
- 言語 : 日本語
- 大型本 : 24ページ
- ISBN-10 : 4592107241
- ISBN-13 : 978-4592107248
- 寸法 : 20.7 x 2.3 x 20.7 cm

2025年11月4日発売の新刊!
ママにはポーチをプレゼントし、子供たちと一緒に「さがしえ」をしながらクリスマスの夜を過ごすのも素敵ですね☆
トスカのクリスマス
孤独と希望と優しさを描いた、心に残る物語。

トスカのクリスマス (出典:Amazon)
猫「トスカ」が主人公。クリスマス・イブ、家族は準備で忙しく、トスカには構ってもらえず――しかし深夜に驚きの出来事が起こるという物語。
猫の視点で描かれる、切なさとあたたかさを併せ持った冬の物語。
絵の美しさや情景描写が評価されており、猫好き・絵本好き、大人にも刺さる作品です。
英国の人気作家・モーティマーは、猫を主人公にした美しい絵本のイラストを手がける英国のイラストレーター。愛らしいねこの絵を堪能できます。
- 出版社 : 徳間書店
- 発売日 : 2022/10/15
- 言語 : 日本語
- 大型本 : 24ページ
- ISBN-10 : 4198655480
- ISBN-13 : 978-4198655488
- 寸法 : 22 x 18.2 x 0.9 cm

美しい絵を眺めているだけでも、心が温かくなります。
ひとりぼっちのミャー クリスマスのよるに
“ひとりじゃない”気持ちを教えてくれる絵本。

ひとりぼっちのミャー クリスマスのよるに (出典:Amazon)
野良猫ミャーが、寒さと孤独の中でクリスマスの夜を過ごす…という切ないスタート。
そこから「小さな贈りもの」を通して、あたたかさや希望を得る、感受性ややさしさを育む物語。
野良猫のみじめな姿が切ない思いに駆られますが、世の中捨てたものじゃない、クリスマスの温かい愛を感じられる作品です。
読み聞かせにも向き、クリスマスの本質を伝える一冊。
- 出版社 : 女子パウロ会
- 発売日 : 2014/10/1
- 言語 : 日本語
- 大型本 : 24ページ
- ISBN-10 : 4789607402
- ISBN-13 : 978-4789607407
- 寸法 : 22.8 x 0.9 x 25.7 cm

ほんわかした絵柄。ぜひお子さんと一緒に読みたい一冊。
こねこのウィンクルとクリスマスツリー
ドキドキと成長が詰まった、クラシックな冬の名作。

こねこのウィンクルとクリスマスツリー (出典:Amazon)
ぶちの母さん猫と3びきの子猫たちは、一緒に暮らしています。きょうだいのなかで一番勇気のあるのはウィンクル。
クリスマスが近づいたある日、猫たちの住む屋敷のホールには、クリスマスツリーが置かれ、ガラス玉やプレゼントで飾られました。
ツリーにさわりたがる子猫たちですが、母さん猫に「だめよ」と止められてしまいます。
ただ、見るだけではつまらないと思ったウィンクルは夜中にこっそり寝床をぬけだし、悪戦苦闘しながらツリーをのぼりました。ようやくてっぺんにつくと、そこには妖精のお人形がいて、早く母さん猫のもとへ帰るようにいわれます。ツリーをおりはじめたウィンクルですが、途中で木から落ちてしまい――。
小さな子の感情の機微を丁寧に描いた、お話の名手エインズワースの原作を、美しく重厚感のある絵が彩ります。外国のクリスマスの雰囲気が漂うクラシックな絵本です。
- 出版社 : 福音館書店
- 発売日 : 2021/10/15
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 40ページ
- ISBN-10 : 4834086321
- ISBN-13 : 978-4834086324
- 寸法 : 28 x 21.6 x 0.9 cm

美しい絵にぴったり。このお話を聞いた子ども達は、ウィンクルに自分の姿を重ねるでしょうか。
クリスマスのちいさなおくりもの
小さな思いやりが奇跡を連れてくる物語。

クリスマスのちいさなおくりもの (出典:Amazon)
クリスマス・イブ。お母さんが病気で、その家ではクリスマスの用意が何もできていません。
その家に住む、ねこやねずみ、くもは、その様子を心配し、家族のためにクリスマスの準備をし始めます。ふだんは敵同士のねことねずみですが、クリスマスイブだけは平和を守るという慣わしに従って、力を合わせて準備に奔走します。
靴下を下げて、ケーキを焼いて、もみの木を飾りつけて・・・。そして、ようやく準備が整ったという時、サンタクロースがやってきて、小さなものたちの気持ちを愛でて、それぞれに小さな美しい贈り物が贈られました。
猫をモチーフに、「小さな贈りもの」「想いやり」「あたたかさの連鎖」をテーマにした物語。
派手さはないものの、静かに胸に残る優しいストーリー。クリスマスの夜にぴったりな、しっとりした雰囲気の絵本です。
- 出版社 : 福音館書店
- 発売日 : 2010/10/15
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 32ページ
- ISBN-10 : 4834025799
- ISBN-13 : 978-4834025798
- 寸法 : 26.6 x 19.6 x 0.7 cm
絵本を贈るときのヒント
クリスマスに絵本を贈るとき、選び方に少し迷うことがありますよね。
「この年齢に合っているかな?」「気に入ってくれるかな?」と悩むのは、それだけ相手のことを思っている証拠です。
せっかくなら、心に残る一冊を選びたいもの。ほんの少しの工夫で、絵本は「思い出の贈り物」に変わります。
ここでは、絵本をプレゼントするときに役立つ小さなヒントを紹介します。
年齢×性格で選ぶと失敗しない
同じ年齢でも、好みや発達の段階は子どもによって様々。
ページを何度もめくるのが好きな子には、しかけ絵本や探し絵本がぴったり。
物語の世界にじっくり浸りたい子には、物語性のある絵本を。
- 2~4歳 … 音やリズム・繰り返し・仕掛けが楽しい絵本
- 5歳~小学生 … 物語の奥行きや感情表現のある絵本
- 読書が好きな子・じっくり読むタイプ … 少し長めで読み応えのある作品
- 動きが好き・好奇心旺盛な子 … 探し絵本やビジュアルが楽しい絵本
相手の顔を思い浮かべながら選ぶと、その本はきっとその子だけの1冊になります。
読み聞かせの“時間”も一緒に贈ると特別になる
本そのものを贈るだけでなく、「一緒に読む時間」をプレゼントするという視点も素敵です。
絵本を開き、ページをめくりながら、同じ世界を旅する時間は、子どもにとってかけがえのない体験。
大人にとっても、忙しい日常から一息つける特別なひとときになります。
たった10分でも、
「この本、いっしょに読もうか」
その一言が、最高のクリスマスプレゼントになります。
メッセージカードを添えると一生の思い出に
プレゼントに短いメッセージカードを添えると、その絵本は特別な宝物になります。
- 今年がんばったことの言葉
- その子の好きなところ
- 未来への小さなエール
わずか数行で構いません。
大切な人の手書きの文字は、年月が経っても消えません。
大人になって読み返したとき、胸が温かくなるはず。
絵本は“物語の贈り物”。
そこに気持ちを少しだけ添えると、人生の「記憶の一冊」に変わることでしょう。
まとめ
クリスマスは、心がちょっと柔らかくなる季節。
猫の絵本は、忙しい日々の中で置き去りになりがちな、やさしさや思いやりを思い出させてくれる存在です。
クリスマスに絵本を贈ることは、物語だけでなく“時間とぬくもり”を贈ること。
猫たちのまっすぐな想いは、子どもにも大人にも、そっとあかりを灯します。
そして、ページをめくる時間は、誰かと向き合う時間であり、そして自分と向き合う時間。
お気に入りが見つかったら、この冬はぜひ、“読むクリスマスプレゼント” を贈ってみましょう。
今年の冬は、大切な人と、猫の物語を囲んで、あたたかな夜を過ごしてみませんか。
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